Teslaは2014年6月、電気自動車産業の発展を推進するために、同社が保有する電気自動車関連技術の特許を開放すると発表した。オープン特許では、Teslaだけでなく、トヨタ、パナソニック、フォードなどが一部の技術特許をオープンしたことがある。開放された特許技術を見ると、いずれも未成熟な段階にあるという共通点がある。

なぜこれらの業界大手は独自の特許を開放することを選んだのか。その中で重要な点は、特許には期限があり、特許が期限切れになると、特許保持者のために収益や保護性を創出し続けることはできないが、置かれている産業はまだ成熟していない段階にあり、特許の効果を最大化することはできないため、市場の発展を推進する必要があるということだ。これらの大手企業は依然として技術の改善と特許配置を継続しており、市場が成熟すると、これらの特許は権利者の有利な武器になる可能性が高い。

また、市場が成熟すると、権利者の競争優位性を高めるために特許侵害訴訟が増加するため、特許リスクの早期警戒と管理が特に重要になる。特許には地域保護特性が存在し、かつ最大の権利侵害行為が製造と販売で発生しているため、著者らは『中山電気自動車特許ナビゲーション研究報告』で分析した主要市場国と製造国及び有効特許分布から電気自動車特許リスク状況を見た。

データソース:『中山電気自動車特許ナビゲーション研究報告』、Argonne National Laboratory

図1 電気自動車2011-2015年の世界販売台数

電気自動車の販売量は毎年増加し、市場需要量の増加は明らかで、2015年の市場拡大率は急増し、主な市場は中国、米国、欧州に集中しすぎ、特に中国市場の増加は明らかで、中国は世界最大の電気自動車市場国になるだろう。電気自動車や関連部品を販売する企業では、特に中国、米国、欧州などの特許リスクに注意する必要がある。

データソース:『中山電気自動車特許ナビゲーション研究報告』、EV Volumes

図2 2015年の電気自動車の主な原産地分布

電気自動車の原産地を見ると、中国、欧州、日本及び米国は電気自動車の主要な原産地であり、そのうち2015年の世界電気自動車販売台数の3分の1は中国、電気自動車及び関連部品の中国メーカーであり、主に製造地は中国であり、特に中国地域の特許リスクに注意する必要がある。

データソース:「中山電気自動車特許ナビゲーション研究報告」、中山雲創分析整理

備考:特許調査日まで、2015年と2016年の特許部分は非公開

図3 電気自動車有効特許出願年度分布図

有効な特許のうち、主要なリスクの所在地である中国、米国、欧州の有効な特許は主にここ数年に集中しており、各国が電気自動車市場の発展の将来性を意識して、次々と特許を配置していることを説明している。その中で、中国の有効な特許は明らかに増加し、しかも持続的に増加している状態にあり、その中で有効な特許のうち、国外の出願人は半分を占めており、中国地区の製造、販売などの行為は、海外の権利者からのリスクが大きく、中国企業は特許の配置を強化し、特許のリスクに留意する必要がある。

データソース:「中山電気自動車特許ナビゲーション研究報告」、中山雲創分析整理

表一 電池及び充電技術に関する特許(CN)の出願年度分布

中国特許の中で、電池と充電技術を例に見ると、有効特許の配置が多く、特に蓄電池、電池パックの接続/組立、電池材料、接触式充電技術の上で、有効特許が明らかに集まり、電池と充電技術に関する製造、販売などの行為に関わるメーカーは、自身に関連する技術に対して、特に特許リスク警報とリスク排除に注意する必要がある。